「『Web3時代に向けたメタバース等の利活用に関する研究会』報告書(案)」について
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業
弁護士 中 崎 尚
1 はじめに
総務省では、メタバース等の利活用やWeb3市場の拡大に向けた課題整理を目的として、2022年8月から2023年6月にかけて全11回にわたり「Web3時代に向けたメタバース等の利活用に関する研究会」を開催、2023年2月10日に中間とりまとめを公表したのに続き、2023年6月16日に報告書(案)の意見(パブリックコメント)募集を開始した。[1]以下、法的側面を中心に概要を紹介する。
2 報告書(案)の概要
報告書(案)は、本文と参考資料から構成されており、本文では、現状整理として「メタバース等の仮想空間をとりまく状況」および「メタバース等の分類とその特徴」を紹介し、これを前提に「メタバース等の発展に向けた課題」として法的、技術的・社会的課題を整理し、将来に向けた「課題解決の方向性」を示している。参考資料パートは、①研究会におけるこれまでの議論、②提案募集(2022年10月~11月)に寄せられた意見、③若年層のメタバース利用に関する座談会から構成される。執筆者も第9回において専門家として報告を行っている。
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(なかざき・たかし)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業スペシャルカウンセル。東京大学法学部卒、2001年弁護士登録(54期)、2008年米国Columbia University School of Law (LL.M.)修了、2009年夏まで米国ワシントンD.C.のArnold & Porter法律事務所に勤務。復帰後は、インターネット・IT・システム関連を中心に、知的財産権法、クロスボーダー取引を幅広く取扱う。日本国際知的財産保護協会編集委員、経産省おもてなしプラットフォーム研究会委員、経産省AI社会実装アーキテクチャー検討会作業部会構成員、経産省IoTデータ流通促進研究会委員、経産省AI・データの利用に関する契約ガイドライン検討会委員、International Association of Privacy Professionals (IAPP) Co-Chairを歴任。2022年より内閣府メタバース官民連携会議委員。
<事務所概要>
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業は、日本における本格的国際法律事務所の草分け的存在からスタートして現在に至る、総合法律事務所である。コーポレート・M&A、ファイナンス、キャピタル・マーケッツ、知的財産、労働、紛争解決、事業再生等、企業活動に関連するあらゆる分野に関して、豊富な実績を有する数多くの専門家を擁している。国内では東京、大阪、名古屋に拠点を有し、海外では北京、上海、香港、シンガポール、ホーチミン、バンコク、ジャカルタ等のアジア諸国に拠点を有する。
<連絡先>
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