SH4637 内閣府・AI戦略会議(第4回)における議論の状況 後藤未来/吉田崇裕(2023/09/27)

そのほか新領域

内閣府・AI戦略会議(第4回)における議論の状況

アンダーソン・毛利・友常法律事務所*

弁護士 後 藤 未 来

弁護士 吉 田 崇 裕

 

1 はじめに

 2023年5月19日から21日にかけて開催されたG7広島サミットにおいて、G7 Hiroshima Leaders’ Communiquéが公表され、その中でG7首脳は、生成AIに関する議論のために、広島AIプロセスを年内に創設するよう関係閣僚に対して指示を出している[1][2]

 他方、内閣府のAI戦略会議(イノベーション政策強化推進のための有識者会議)においては、2023年8月4日に第4回会合が開催され、広島AIプロセスの今後の進め方やAI関連の主要な施策について検討がなされた[3]

 本稿では、AI戦略会議の第4回会合(以下「本会議」という。)に関して公表された議事要旨[4]やAI関連の主要な施策について(案)[5]などの各種資料を踏まえ、本会議やそれに関連する会合における検討状況を概観する。

 

2 広島AIプロセスの現状および今後の進め方

  広島AIプロセスの今後の進め方については、下図のように整理された。

 

出典:「広島AIプロセスの今後の進め方」[6]

 

 上図にもあるとおり、広島AIプロセスにおいては、まず本年9月頃に閣僚級会合を開催し、中間報告の取りまとめを行うことが予定されていたところ、9月7日に閣僚級会合が開催され、中間的な成果として、「G7広島AIプロセス G7デジタル・技術閣僚声明」が採択された[7]。同会合の概要は下図を参照されたい。

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(ごとう・みき)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所パートナー、弁護士・ニューヨーク州弁護士。理学・工学のバックグラウンドを有し、知的財産や各種テクノロジー(IT、データ、エレクトロニクス、ヘルスケア等)、ゲーム等のエンタテインメントに関わる案件を幅広く取り扱っている。ALB Asia Super 50 TMT Lawyers(2021、2022)、Chambers Global(IP分野)ほか選出多数。AIPPIトレードシークレット常設委員会副議長、日本ライセンス協会理事。

 

(よしだ・たかひろ)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト。2018年東京大学工学部卒業。2020年東京大学大学院情報理工学系研究科数理情報学専攻修士課程修了。2022年弁護士登録(第二東京弁護士会)。

 

アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 https://www.amt-law.com/

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