総務省、インターネット・ガバナンス・フォーラム京都2023における偽・誤情報対策既存プラクティス集「Existing Practices against Disinformation (EPaD)」を公表
アンダーソン・毛利・友常法律事務所*
弁護士 中 崎 尚
1 インターネット・ガバナンス・フォーラム京都2023(IGF京都)とは
インターネット・ガバナンス・フォーラム(IGF)とは、インターネットに関する諸課題について、政府、民間、技術・学術コミュニティ、市民社会等のマルチステークホルダーが対等な立場で対話を行うインターネット政策の分野で最も重要な会議の1つである。今般、2023年10月8日(日)から12日(木)まで、日本がホスト国として、国連主催のインターネット・ガバナンス・フォーラム京都2023(IGF京都2023)を開催した。ここでは、AI特別セッションのほか、以下の各トピックについて、ハイレベルリーダーズセッションが実施された。
- ① DFFT(Data Free Flow with Trust)
- ② 偽・誤情報
- ③ WSIS+20
- ④ SDGs
これらの開催結果の概要は、総務省のウェブサイト[1]において、詳細(英語のみ)は、国連のウェブサイト[2]において、それぞれ公開されている。
2 「Existing Practices against Disinformation (EPaD)」とは
2023年4月末に開催されたG7群馬高崎デジタル・技術大臣会合の閣僚宣言において、民間企業や市民団体を含む関係者による偽情報対策に関する既存プラクティス集「Existing Practices against Disinformation(EPaD)」を収集・編集し、IGF京都2023で公表等することが宣言された。この宣言を受け、G7議長国の日本政府として、総務省においてEPaDの取りまとめが行われた。
EPaDには、偽・誤情報に対処するために、市民社会、ソーシャルメディア・プラットフォーム、研究機関および政府機関を含む幅広いステークホルダーが実施する既存のプラクティスが含まれている。
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(なかざき・たかし)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所スペシャルカウンセル。東京大学法学部卒、2001年弁護士登録(54期)、2008年米国Columbia University School of Law (LL.M.)修了、2009年夏まで米国ワシントンD.C.のArnold & Porter法律事務所に勤務。復帰後は、インターネット・IT・システム関連を中心に、知的財産権法、クロスボーダー取引を幅広く取扱う。日本国際知的財産保護協会編集委員、経産省おもてなしプラットフォーム研究会委員、経産省AI社会実装アーキテクチャー検討会作業部会構成員、経産省IoTデータ流通促進研究会委員、経産省AI・データの利用に関する契約ガイドライン検討会委員、International Association of Privacy Professionals (IAPP) Co-Chairを歴任。2022年より内閣府メタバース官民連携会議委員。
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