SH4976 人的資本経営の実践と情報開示の実務対応 第27回:人的資本への投資と競争力のつながりの明確化 (統合的ストーリーの構築) (その2) 堀田陽平(2024/06/17)

ディスクロージャー組織法務経営・コーポレートガバナンス

人的資本経営の実践と情報開示の実務対応
第27回 人的資本への投資と競争力のつながりの明確化
(統合的ストーリーの構築) (その2)

日比谷タックス&ロー弁護士法人

弁護士 堀 田 陽 平

 

第3部 人的資本の可視化
 第27回 人的資本への投資と競争力のつながりの明確化 (統合的ストーリーの構築) (その2)

【今回の狙い】

 今回も、人的資本の可視化のスタートとなる「統合的ストーリ―の構築」について解説します。

 

【今回の主なターゲット】

  • 取締役会、取締役会事務局
  • 経営戦略部門
  • IR部門

 

1 前回の振り返り

 前回、人的資本可視化指針は、細かな開示項目を示すのではなく、開示項目については企業の裁量に委ねる「原則主義」を基本としていること、そして、その開示にあたっては、経営戦略と人的資本への投資や人材戦略の関係性、すなわち、「統合的ストーリー」を描くことが重要であることを解説しました。

 今回は、人的資本可視化指針が、この「統合的ストーリー」を描くため参考にせよ、としている「価値協創ガイダンス2.0」について、説明していきます。

 

2 価値協創ガイダンス2.0の位置づけ

 「価値協創ガイダンス」については、これまでも本連載にてその重要性を繰り返し述べてきたところですが、ここで改めて「価値協創ガイダンス」について説明します。

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(ほった・ようへい)

2016年弁護士登録(第69期。第二東京弁護士会)。2017年鳥飼総合法律事務所入所。
2018年7月現在の事務所へ移籍。2018年10月から経済産業省経済産業政策局産業人材政策室(当時。現在は「課」)に任期付き職員として着任。
経済産業省では、兼業・副業の推進、テレワークの推進、フリーランス政策等の柔軟な働き方に関する政策立案や、人材版伊藤レポートの策定等の人的資本経営の推進に関する政策立案等に従事。経済産業省から帰任後も人的資本経営の実践・開示に関するセミナーや寄稿を行う。

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