SH5003 AIの「発明者」該当性に関する初の司法判断 (東京地判令和6年5月16日) 後藤未来/前田康熙(2024/07/04)

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AIの「発明者」該当性に関する初の司法判断
(東京地判令和6年5月16日)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所*

弁護士・弁理士 後 藤 未 来

弁護士 前 田 康 熙

 

1 はじめに

 東京地裁は、2024年5月16日、特許法に規定する「発明者」は、自然人に限られると判断し、国際特許出願の却下処分の取消しを求める原告の請求を棄却する判決(以下「本判決」という。)を下した(東京地判令和6年5月16日、令和5年(行ウ)第5001号[1])。

 AIを利用して生成される発明や著作物をめぐっては、近年国際的に活発な議論が行われている。本判決は、AIが「発明者」に該当し得るかという論点に関し、日本の裁判所として初の判断を示したものとして注目される。

 また、本判決は、原告の主張するAI発明をめぐる実務上の懸念については十分に傾聴に値するところがあるとしたうえで、「立法論としてAI発明に関する検討を行って可及的速やかにその結論を得ることが、AI発明に関する産業政策上の重要性に鑑み、特に期待されている」旨の付言を行っており、今後の議論の展開も注目される。

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(ごとう・みき)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所パートナー、弁護士・ニューヨーク州弁護士。理学・工学のバックグラウンドを有し、知的財産や各種テクノロジー(IT、データ、エレクトロニクス、ヘルスケア等)、ゲーム等のエンタテインメントに関わる案件を幅広く取り扱っている。ALB Asia Super 50 TMT Lawyers(2021、2022)、Chambers Global(IP分野)ほか選出多数。AIPPIトレードシークレット常設委員会副議長、日本ライセンス協会理事。

 

(まえだ・こうき)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト。2020年東京大学法学部卒業。2022年東京大学法科大学院卒業。2023年弁護士登録(第一東京弁護士会)。

 

 

アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 https://www.amt-law.com/

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* 「アンダーソン・毛利・友常法律事務所」は、アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業および弁護士法人アンダーソン・毛利・友常法律事務所を含むグループの総称として使用

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