「個人情報保護法 いわゆる3年ごと見直しに係る検討の中間整理」に関する意見募集の結果(前編)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所*
弁護士 井 上 乾 介
弁護士 佐 藤 重 男
弁護士 氏 原 裕 美
1 はじめに
個人情報の保護に関する法律(以下「法」という。)の令和2年(2020年)改正法は、附則10条において、いわゆる「3年ごと見直し」を規定している。個人情報保護委員会(以下「個情委」という。)は、同規定を踏まえ、2023年11月、「3年ごと見直し」の検討を開始した。
2024年6月27日、個情委は、それまでの議論や検討を踏まえた現時点における個情委の考え方をまとめた「個人情報保護法 いわゆる3年ごと見直しに係る検討の中間整理」[1][2](以下「中間整理」という。)を公表するとともに、これに対する意見募集[3](以下「意見募集」という。)を開始した。
2024年9月4日、意見募集の結果(以下「意見募集結果」という。)(本文[4]および概要[5])が公表された。今後、意見募集結果を踏まえて最終的な方向性のとりまとめが行われる予定である。[6]
本稿(前編)および次稿(後編)では、意見募集結果を2回に分けて概観する。
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(いのうえ・けんすけ)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所 スペシャル・カウンセル。2004年一橋大学法学部卒業。2007年慶応義塾大学法科大学院卒業。2008年弁護士登録(東京弁護士会)。2016年カリフォルニア大学バークレー校・ロースクール(LL.M.)修了。2017年カリフォルニア州弁護士登録。著作権法をはじめとする知的財産法、個人情報保護法をはじめとする各国データ保護法を専門とする。
(さとう・しげお)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト。2014年東京大学法学部卒業。2015年弁護士登録(第二東京弁護士会)。2023年ニューヨーク大学ロースクール(LL.M. in International Business Regulation, Litigation and Arbitration)修了。2024年ニューヨーク州弁護士登録。紛争解決、個人情報・データ保護等を取り扱う。
(うじはら・ゆみ)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト。2022年慶應義塾大学法学部卒業。2023年弁護士登録(第一東京弁護士会)。
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 https://www.amt-law.com/
<事務所概要>
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