保険業法の一部を改正する法律案
アンダーソン・毛利・友常法律事務所*
弁護士 若 狭 一 行
1 はじめに
本年3月7日、保険業法の一部を改正する法律案(以下「本改正案」という。)が国会に提出された。昨今の損害保険業界における保険金不正請求事案等を踏まえ、昨年来、保険業に対する信頼性の確保とその健全な発展を図るために必要な方策について検討がなされてきたところであり、昨年12月25日には、金融審議会「損害保険業等に関する制度等ワーキング・グループ」が報告書を公表している[1]。本改正案は同ワーキング・グループにおける検討結果を踏まえて作成されたものと思われるが、主な内容として、①損害保険代理店に対する体制整備義務の強化、②保険会社等に対する体制整備義務の強化、③保険会社等から保険契約者等への過度な便宜供与の禁止等が挙げられる。
本稿では本改正案の概要を紹介するが、意見にわたる部分は筆者の私見であり、過去に筆者が所属していた組織や、現在所属する事務所の見解ではないことに留意されたい。
出典:「保険業法の一部を改正する法律案 説明資料」(金融庁・2025年3月)[2] 1頁
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(わかさ・かずゆき)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所スペシャル・カウンセル。2002年東京大学法学部卒業。2003年弁護士登録(第一東京弁護士会)。2010年ハーバード・ロースクール(LL.M.)修了。2011年ニューヨーク州弁護士登録。日本保険学会所属。保険会社(資産運用部門、法務部門、コンプライアンス部門等)に対して法的助言を提供しており、平成26年の保険業法改正時には、改正への対応に関して保険代理店にも法的助言を提供している。
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