SH4890 環境省、カーボン・オフセット指針及びオフセットガイドラインの改訂について 宮川賢司/香川遼太郎/藏野舞(2024/04/11)

組織法務サステナビリティ

環境省、カーボン・オフセット指針及び
オフセットガイドラインの改訂について

アンダーソン・毛利・友常法律事務所*

弁護士 宮 川 賢 司

弁護士 香 川 遼太郎

弁護士 藏 野   舞

 

1 はじめに

 環境省は、2008年に、カーボン・オフセットに対する理解の普及や取組みの促進、最小限の規範の提示等のため、「我が国におけるカーボン・オフセットのあり方について(指針)」[1](以下「本指針」という。)を策定した。2015年には、事業者が信頼性の高いカーボン・オフセットを実施するにあたり参考となる基本的な考え方や手続について説明する「カーボン・オフセットガイドライン」(以下「本ガイドライン」という。)を作成した。

 2023年12月より、「カーボン・オフセット指針及びオフセットガイドライン改訂に関する検討会」(以下「検討会」という。)が設置された[2]。検討会による改訂案につき、2024年2月14日から同月28日までの間にパブリックコメントに付され、その結果をふまえて、2024年3月6日に第3回の検討会が実施された[3]

 検討会での議論を経て、2024年3月、本指針及び本ガイドラインの改訂が発表された[4]

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(みやがわ けんじ)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所スペシャル・カウンセル弁護士。1997年慶應義塾大学法学部卒業。2000年弁護士登録(第二東京弁護士会)。2004年ロンドン大学(University College London)ロースクール(LLM)修了。2019年から慶應義塾大学非常勤講師(Legal Presentation and Negotiation)。国内外の金融取引、不動産取引、気候変動関連法務および電子署名等のデジタルトランスフォーメーション関連法務を専門とする。

 

(かがわ・りょうたろう)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト。早稲田大学法学部卒業。2022年弁護士登録(東京弁護士会)。執筆として「非化石証書の制度と実務」NBL1253号(2023)等。

 

(くらの・まい)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト。2018年国際基督教大学教養学部卒業。2021年一橋大学法科大学院卒業。2022年弁護士登録(第一東京弁護士会)。

 

アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 https://www.amt-law.com/

<事務所概要>
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業は、日本における本格的国際法律事務所の草分け的存在からスタートして現在に至る、総合法律事務所である。コーポレート・M&A、ファイナンス、キャピタル・マーケッツ、知的財産、労働、紛争解決、事業再生等、企業活動に関連するあらゆる分野に関して、豊富な実績を有する数多くの専門家を擁している。国内では東京、大阪、名古屋に拠点を有し、海外では北京、上海、香港、シンガポール、ホーチミン、バンコク、ジャカルタ等のアジア諸国に拠点を有する。

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