カンボジア:カジノ規制の概要(中)
長島・大野・常松法律事務所
弁護士 今 野 庸 介
5 カジノオペレーションに係る規制
⑴ カジノ事業におけるライセンス規制の概要
商業ゲーミングは既述のとおり概ね3種類のゲーミングに分類されるところ、いわゆるカジノ・ゲーミングの事業者が取得するカジノライセンスの種類及び期間は以下のとおりである。なお、ベッティング・ゲーミング及びラック・ベースド・ゲーミングはカジノライセンスと異なるものと整理され、別のライセンスが必要になる。
カジノライセンスの種類 |
期間[4] |
複合施設内にあるカジノ |
20年間を超えない(更新可能) |
複合施設外のカジノ |
5年間を超えない(更新可能) |
なお、上記カジノライセンスの申請者として認められる者は、①複合施設・カジノ施設の所有者又は②①の者との間でカジノ運営に係る委託契約を締結した者である。なお、カジノ運営に係る委託契約とは、カジノ事業者と複合施設又はカジノ施設の所有者の間で締結される契約であり、当該契約については事前にCCGCの承認を得なければならない(なお、当該契約は、複合施設又はカジノ施設の所有者がカジノ運営を第三者に委託する場合に必要になる。)。カジノライセンスは、CCGCの同意を得れば、商業目的での担保設定、譲渡等が可能である。
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(こんの・ようすけ)
2014年に長島・大野・常松法律事務所に入所。入所以降、ファイナンス案件を中心に国内外の企業法務全般に従事。2020年にミシガン大学ロースクール(LL.M.)修了。2022年8月よりバンコクオフィスに勤務。現在は、在タイ日系企業の一般企業法務等も含め、幅広く企業法務に関与している。
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