SH3980 ベトナム:新しい環境保護政令における拡大生産者責任(EPR)(2)中川幹久(2022/04/21)

組織法務取引法務サステナビリティ業法・規制法対応

ベトナム:新しい環境保護政令における拡大生産者責任(EPR)(2)

長島・大野・常松法律事務所

弁護士 中 川 幹 久

(承前)

政令08号における拡大生産者責任の主なポイント

 政令08号では、上述した新法で定めるリサイクル責任及び回収・処分責任の具体的な内容・運用などについて、概要、以下のように定めている。

⑴ リサイクル責任

 リサイクル責任の対象となる製品・包装を別紙において列挙し、かかる対象製品をベトナム国内市場において販売するために製造・輸入した者(但し、以下の責任主体から除外される者を除く。)は、所定のリサイクル責任を負うこととしている。

 

●      責任主体から除外される者

➢    輸出(再輸出)・研究目的で製品・包装を製造・輸入した者

➢    包装が対象となる製品の年間売上が300億ベトナムドン(約1億4200万円)に満たない包装の製造者、及び、200億ベトナムドン(約9500万円)に満たない包装の輸入者

 

●      対象となる製品:電球、携帯電話・タブレット端末、パソコン、ディスプレイ、プリンター、印刷機、AV機器(カメラ、スピーカー・アンプ)、テレビ・スクリーン、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・乾燥機、ストーブ・オーブン・電子レンジ、太陽光発電パネル、蓄電器、電池、エンジン用潤滑油、チューブ・タイヤ、車両(2輪、3輪及び4輪)、所定の重機

 

●      包装が対象となる製品:食品、化粧品、薬品、肥料・動物飼料・獣医薬、家庭用・農業用・医療用の洗剤・調合剤、セメント

 

●      施行時期

➢    包装が対象となる製品、並びに、電池・蓄電器、潤滑油及びチューブ・タイヤ:2024年1月1日

➢    電化製品:2025年1月1日

➢    車両・重機等:2027年1月1日

 

 責任主体から除外される者を除き、ベトナム国内市場で販売するために対象製品・包装を製造・輸入した者は、以下のリサイクル率でリサイクルを自ら行うか、天然環境資源省が公表する認可されたリサイクル業者に委託するか、又は、以下の財政貢献金をVEPFに支払う必要がある。リサイクルを自ら行う場合の年間のリサイクル計画・(前年の)実績については毎年3月31日までに天然環境資源省に登録しなければならない。

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(なかがわ・もとひさ)

長島・大野・常松法律事務所ホーチミンオフィス代表。1999年慶応義塾大学法学部法律学科卒業。2003年第一東京弁護士会登録。2009年 Stanford Law School(LL.M.)卒業。2009年~2010年Pillsbury Winthrop Shaw Pittman LLP(ニューヨーク)勤務。2011年11月から約2年半、アレンズ法律事務所ホーチミンオフィスに出向。ベトナム赴任前は、M&Aその他の企 業間取引を中心とした企業法務全般にわたるリーガルサービスを提供し、現在は、ベトナム及びその周辺国への日本企業の進出及び事業展開に関する支援を行っ ている。

長島・大野・常松法律事務所 http://www.noandt.com/

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