SH0773 中南米諸国向けファイナンス取引に関する考察―ブラジル編(2) 杉山泰成/松本直己(2016/08/29)

取引法務担保・保証・債権回収

中南米諸国向けファイナンス取引に関する考察
――ブラジル編(2)――

西村あさひ法律事務所

弁護士 杉 山 泰 成

弁護士 松 本 直 己

 

3 ブラジルにおける物的担保等の種類と手続及び効果等

⑴ 物的担保

 ブラジル法人に対する金融取引を行う場合の保全方法の一つとして、借入人又は第三者から担保提供を受けることが考えられる。物的担保の場合には、担保対象の所在地国を準拠法とすることが原則的形態であるため、ブラジル法に基づく担保権の設定を受けるための手続、要件及び効果等を把握することが必要となる。

 ブラジル法上認められている物的担保には大きく分類してMortgage(hipoteca)、Pledge(penhor)及びfiduciary lien(alienação/cessão fiduciária)が存在する。各物的担保に関する概要は以下のとおりである。

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