広告表示・勧誘規制に関する試論(再考)
―事業規制手法の多様化と(行政)法理論の観点から―
第3回 広告表示・勧誘規制:総論(その2)――新たな視点と試論
弁護士法人キャストグローバル
弁護士 酒 井 俊 和
【第3回】 広告表示・勧誘規制:総論(その2)――新たな視点と試論
【目次】 1 広告表示・勧誘規制――はじめに [ここまで第1回] 2 広告表示・勧誘規制:総論(その1)――従来の議論 [ここまで第2回] 3 広告表示・勧誘規制:総論(その2)――新たな視点と試論 ⑴ 従来の書籍・文献の特徴:私見 ⑵ 本稿の立場 ⑶ 本稿の検討対象 |
3 広告表示・勧誘規制:総論(その2)――新たな視点と試論
⑴ 従来の書籍・文献の特徴:私見
本稿第2回連載では、広告表示規制に関する従来の文献を比較検討するという形で概観した上で、広告表示規制全体の体系・類型を検討した。これに対する総評として、各論者による広告表示規制全体の体系や類型には、一定の共通点はあるものの、統一的な整理は存在しないように思われる点についても触れた(第2回2⑵参照)。
ここではさらに、本稿第1回連載で説明した問題意識(第1回1⑴参照)に基づいて、広告表示規制に関する従来の文献の特徴や課題と思われる点を取り上げる。
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(さかい・としかず)
1999年弁護士登録。株式会社東京三菱銀行など複数の国内・外資系の金融機関に出向。金融規制及びコンプライアンス全般、ストラクチャード・ファイナンス、バンキング、信託、アセット・マネジメントなどを専門とする。横浜国立大学大学院国際経済法学研究科卒業。
著作物は『ファイナンス法――金融法の基礎と先端金融取引のエッセンス』(商事法務、2016)など。講演は「パネルディスカッション『世界と国内の規制の最新事情:日本と世界が抱える新たな課題』」(金融規制ジャパン・サミット2017)、「Harmonization of Capital Market」(第54回AIJAミュンヘン国際会議)など。