SH4927 欧州コーポレート・サステナビリティ・デュー・ディリジェンス指令の採択 齋藤宏一/清水亘/横井傑/金子涼一/藏野舞/長谷川達(2024/05/16)

組織法務ディスクロージャーサステナビリティ

欧州コーポレート・サステナビリティ・
デュー・ディリジェンス指令の採択

アンダーソン・毛利・友常法律事務所*

弁護士・ニューヨーク州弁護士 齋 藤 宏 一
弁護士 清 水   亘
弁護士 横 井   傑
弁護士・ニューヨーク州弁護士 金 子 涼 一
弁護士 藏 野   舞
弁護士 長谷川   達

 

1 はじめに

 2024年4月24日、コーポレート・サステナビリティ・デュー・ディリジェンス指令(Corporate Sustainability Due Diligence Directive、以下「CSDDD」[1]という。)が正式に成立した。

 本稿では、2023年12月にEU理事会と欧州議会との間で暫定的に合意されたCSDDD案[2](以下「暫定合意案」という。)と、今回採択されたCSDDDの最終案(以下「採択案」という。)との間で最も異なる点である適用対象企業の範囲について説明しつつ、その内容を紹介し、CSDDDの採択により生じる日本企業への影響および日本企業がとるべき対策について紹介する。

 

2 CSDDDの審議経過

 CSDDDの審議経過は以下の通りである。

 

時期 審議状況
2022.2.23 欧州委員会が、CSDDD案を公表[3]するとともに、欧州議会およびEU理事会に提出
2023.6.1 欧州議会が欧州委員会によるCSDDD案に対する修正案を採択・公表[4]
2023.12.14 EU理事会と欧州議会が暫定的に合意したCSDDD案を発表[5]
2024.2.28 ドイツ・イタリア等の反対により、EU理事会が暫定合意案を不採択
2024.3.15 EU理事会が暫定合意案を修正した採択案を採択
2024.4.24 欧州議会の本会議により採択案を採択

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(さいとう・こういち)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業パートナー。1999年東京大学法学部卒業。2001年弁護士登録(第一東京)。2008年ハーバード・ロースクール(LLM)修了、2008-2009年ハーバード・ロースクール客員研究員。2009年ニューヨーク州弁護士登録。SDGs、ダイバーシティ、ビジネスと人権、人的資本への投資等、サステナビリティという観点からの企業の事業運営に関連して精力的に活動を行っている。

 

(しみず・わたる)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所パートナー。東京大学法学部卒業。2005年弁護士登録(第一東京弁護士会。2012年愛知県弁護士会に登録替え)。主な取扱い分野は、知的財産法、テクノロジー法。

 

(よこい・すぐる)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所パートナー。2005年慶大法学部卒業。2009年早大ロー修了。2010年弁護士登録(第二東京弁護士会)。2020年Georgetown Law(LL.M)修了。元AMT北京オフィス・上海オフィス代表。2021年より香港提携事務所Nakamura & Associates外国法登録弁護士。主な取扱分野は、中国・香港法務、経済安全保障・通商法務、サステナビリティ法務等。

 

(かねこ・りょういち)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所パートナー・ブリュッセルオフィス代表(弁護士・ニューヨーク州弁護士)。東京大学法学部・同法科大学院卒業、カリフォルニア大学バークレー校・ロースクール修了(LL.M., Business Law Certificate)。M&A、資本業務提携、ジョイント・ベンチャー等を中心に企業法務全般に幅広い知見を有する。英国及び欧州での実務経験を活かし、クロスボーダーの買収・投資案件や企業間取引、欧州の規制法についても実務的な助言を行う。

 

(くらの・まい)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト。2018年国際基督教大学教養学部卒業。2021年一橋大学法科大学院卒業。2022年弁護士登録(第一東京弁護士会)。

 

(はせがわ・いたる)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト。2021年中央大学法学部卒業。2022年東京大学法科大学院中退。2023年弁護士登録(東京弁護士会)。

 

アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 https://www.amt-law.com/

<事務所概要>
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業は、日本における本格的国際法律事務所の草分け的存在からスタートして現在に至る、総合法律事務所である。コーポレート・M&A、ファイナンス、キャピタル・マーケッツ、知的財産、労働、紛争解決、事業再生等、企業活動に関連するあらゆる分野に関して、豊富な実績を有する数多くの専門家を擁している。国内では東京、大阪、名古屋に拠点を有し、海外では北京、上海、香港、シンガポール、ホーチミン、バンコク、ジャカルタ等のアジア諸国に拠点を有する。

<連絡先>
〒100-8136 東京都千代田区大手町1-1-1 大手町パークビルディング

 


* 「アンダーソン・毛利・友常法律事務所」は、アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業および弁護士法人アンダーソン・毛利・友常法律事務所を含むグループの総称として使用

 

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