人的資本経営の実践と情報開示の実務対応
第25回 人的資本情報の可視化の方法・内容 (何に、何を開示すべきか) (その2)
日比谷タックス&ロー弁護士法人
弁護士 堀 田 陽 平
第3部 人的資本の可視化
第25回 人的資本情報の可視化の方法・内容 (何に、何を開示すべきか) (その2)
【今回の狙い】 今回は、有価証券報告書において、「人的資本」についてどのような記載が求められるか、パブリックコメントを確認しながら説明していきます。
【今回の主なターゲット】
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1 前回の振り返り
前回は、人的資本情報を何に開示するかという点を中心に解説しました。
大きくは、有価証券報告書、コーポレートガバナンス報告書といった法定開示書類に加えて、統合報告書、サステナビリティレポート等のような任意開示書類を適切に活用しながら開示することが求められます。
そして、特に上場企業にとって関心が高い有価証券報告書の記載事項として新設された「サステナビリティ」欄の中に、「人的資本」の項目があり、①「戦略」として、人材育成方針と社内環境整備方針について記載し、②「指標及び目標」欄に、これらの方針に関する指標の内容、当該指標を用いた目標・実績の記載が求められています。
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(ほった・ようへい)
2016年弁護士登録(第69期。第二東京弁護士会)。2017年鳥飼総合法律事務所入所。
2018年7月現在の事務所へ移籍。2018年10月から経済産業省経済産業政策局産業人材政策室(当時。現在は「課」)に任期付き職員として着任。
経済産業省では、兼業・副業の推進、テレワークの推進、フリーランス政策等の柔軟な働き方に関する政策立案や、人材版伊藤レポートの策定等の人的資本経営の推進に関する政策立案等に従事。経済産業省から帰任後も人的資本経営の実践・開示に関するセミナーや寄稿を行う。