カリフォルニア州司法長官とロサンゼルス市検事、COPPA、CCPAに違反してこどものデータを収集・共有したTilting Pointとの50万ドルの和解を発表
アンダーソン・毛利・友常法律事務所*
弁護士・カリフォルニア州弁護士 井 上 乾 介
弁護士 西 村 順一郎
ニューサウスウェールズ州弁護士・上海オフィス顧問 石 瀛
1 はじめに
2024年7月2日、カリフォルニア州司法長官とロサンゼルス市検事(以下「カリフォルニア州当局」という。)は、こども向けのゲームの開発・販売業者である「Tilting Point Media LLC」(以下「Tilting Point」という。)との間で、「児童オンラインプライバシー保護法」(Children’s Online Privacy Protection Act[1]、以下「COPPA」という。)および「カリフォルニア州消費者プライバシー法」(California Consumer Privacy Act、以下「CCPA」という。)等の違反を理由に50万ドル(約8045万円)の制裁金の支払いを含む和解に合意したことを発表した[2]。
本稿では、米国のこどものプライバシーに関するCOPPAおよびCCPAに触れた上で、本事例を紹介し、実務上の示唆を検討する。
出典:カリフォルニア州司法長官ウェブサイト[3]
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(いのうえ・けんすけ)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 スペシャル・カウンセル。2004年一橋大学法学部卒業。2007年慶応義塾大学法科大学院卒業。2008年弁護士登録(東京弁護士会)。2016年カリフォルニア大学バークレー校・ロースクール(LLM)修了。2017年カリフォルニア州弁護士登録。著作権法をはじめとする知的財産法、個人情報保護法をはじめとする各国データ保護法を専門とする。
(にしむら・じゅんいちろう)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト。2016年東京大学法学部卒業。2018年東京大学法科大学院卒業。2019年弁護士登録(第二東京弁護士会)。主な取扱い分野は、知的財産法、個人情報保護法。2022年9月から2024年3月まで個人情報保護委員会事務局に出向。官民を問わず個人情報の取扱いにかかるルールの策定等に携わる。
(せき・いん)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト。2019年オーストラリアニューサウスウェールズ大学法学部卒業。2019年ニューサウスウェールズ州事務弁護士登録。2021年中国弁護士登録。
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