SH5030 確約手続にかかる公取委の新たな方針 臼杵善治(2024/07/25)

取引法務競争法(独禁法)・下請法

確約手続にかかる公取委の新たな方針

アンダーソン・毛利・友常法律事務所*

弁護士 臼 杵 善 治

 

1 はじめに

 公正取引委員会は、令和6年7月3日の事務総長会見において確約手続にかかる新たな対応方針を公表した。具体的には、①確約措置[1]の履行期間をこれまで3年としていたものを原則5年とすること、②確約措置全体の履行について、外部専門家による監視を積極的に活用すること、さらには③市場への影響、社会的影響などの大きな事案などにおいて、特に必要があると判断される場合には、公正取引委員会が自ら罰則付きの調査権限の規定を適用し、直接の関係者のみならず、取引先事業者や競合他社などに対しても、履行状況の確認などを行うことを公表した[2]

 確約措置は、平成30年12月1日に施行されて以降、令和6年6月まで合計19件が認定されたと公表されている。公正取引委員会としては、これまでの確約措置の履行が不十分であったとの立場でないものの、効果的かつ実効的な確約手続を運用するために執行強化する方針を公表したものと考えられる。以下では、この変更の内容等について概要を紹介する。

 なお、公正取引委員会としては、この新たな方針について「確約手続に関する対応方針」(最終改定令和3年5月19日)を改定することは予定していないとのことである。

 

出典:確約手続[3](公正取引委員会)

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(うすき・よしはる)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所パートナー。
2003年慶應義塾大学法学部卒業。2006年慶應義塾大学法科大学院卒業。2008年弁護士登録(第一東京)。2015年University of London, LL.M. in Competition Law修了。
公正取引委員会による審査手続対応、海外当局による調査手続対応、国内外の競争法当局に対する企業結合届出のサポート、競争法コンプライアンスマニュアル作成・競争法コンプライアンストレーニング、流通取引規制に関するアドバイス、景品表示法対応等の多数の案件を取り扱っている。

 

 

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