インドネシア:ゴールデンビザ
長島・大野・常松法律事務所
弁護士 前 川 陽 一
1 ゴールデンビザによる投資家誘致合戦
「ゴールデンビザ」とは、外国人に対して一定額の投資を条件として長期間の在留資格を与える査証制度の通称であり、投資家による直接投資や富裕層による不動産購入の誘致等を目的として多くの国々で実施されているところである。東南アジアにおいては、シンガポールではGlobal Investor Programme(2004年)、マレーシアではPremium Visa Programme(2022年)、タイではLong-Term Resident Visa(2022年)、カンボジアではCambodia My 2nd Home(2022年)と呼ばれる制度が導入されている。投資額等のゴールデンビザの取得要件、ゴールデンビザによる在留期間、その他ゴールデンビザ保有者に付与される優遇措置は国によって異なるが、個人投資家にとって魅力的な制度とすべくそれぞれに工夫を凝らし、外国人富裕層による投資の呼び込みを図っている。
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(まえかわ・よういち)
1998年東京大学法学部卒業。2006年東京大学法科大学院修了。2007年弁護士登録(第一東京弁護士会)。2013年Northwestern University School of Law卒業(LL.M.)。2013年~2016年長島・大野・常松法律事務所ジャカルタ・デスク(Soemadipradja & Taher内)勤務。2019年~2023年長島・大野・常松法律事務所シンガポール・オフィス勤務。2024年~長島・大野・常松法律事務所ジャカルタ・オフィス(IM & Partners in association with Nagashima Ohno & Tsunematsu)勤務。
ジャカルタの業務提携先法律事務所に3年間駐在し、日本企業のインドネシア進出及び投資、進出後の労務問題、危機管理等に関して豊富な経験を有する。2019年から2023年までのシンガポール・オフィスでの執務を経て、2024年1月からジャカルタを拠点として、日本企業のインドネシアにおけるJV案件、M&A案件、不動産取引、既進出企業の現地での日々のオペレーションに伴う法務面のアドバイスを行っている。
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