SH4532 タイ:不動産裏付型ICO制度の概要及び最近の事例(上) 今野庸介(2023/07/06)

取引法務資金決済法・デジタル資産

タイ:不動産裏付型ICO制度の概要及び最近の事例(上)

長島・大野・常松法律事務所

弁護士 今 野 庸 介

 

1 はじめに

 タイでは、タイ証券取引委員会(以下「SEC」という。)においてはブロックチェーン技術を活用したデジタル資産の発行及び流通に関する規制をこれまで整備してきた。そのうち、発行体が発行するデジタルトークン(事業等への投資に参加する権利又は特定の商品、サービス等を取得する権利を特定することを目的として電子システム又はネットワーク上で作成される電子データユニットをいう。)を用いて投資家から資金を調達するための手段であるイニシャル・コイン・オファリング(Initial Coin Offering)(以下「ICO」という。)に係る規制については、2018年にデジタル資産事業に関する緊急勅令(Emergency Decree on Digital Asset Businesses of 2018)(以下「緊急勅令」という。)[1]を初めとし、その後SECにより規則等が施行されてきた。ICOのうち、不動産裏付型ICOは、不動産を裏付資産としてトークンを発行するものであって、前例は少ないが、引き続き新たな資金調達の方法・手段等として、注目される分野でもある。そこで、本書においては、タイにおける不動産裏付型ICOの規制の概要を紹介した上で、不動産裏付型ICOのストラクチャーを紹介する。

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(こんの・ようすけ)

 2014年に長島・大野・常松法律事務所に入所。入所以降、ファイナンス案件を中心に国内外の企業法務全般に従事。2020年にミシガン大学ロースクール(LL.M.)修了。2022年8月よりバンコクオフィスに勤務。現在は、在タイ日系企業の一般企業法務等も含め、幅広く企業法務に関与している。

 

長島・大野・常松法律事務所 http://www.noandt.com/

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