取引法務

倒産・事業再生

SH1316 ブラジルの倒産手続について(1) 後藤泰樹/古梶順也(2017/07/31)

ご存じのとおりブラジルでは一昨年、昨年と歴史的不況に見舞われ、負債額が史上最大となった昨年6月の通信事業最大手Oiの再生手続申立てを筆頭に、数多くの倒産手続の申立てがなされている。その後、ジウマ・ルセフ前大統領の弾劾による罷免を受けて、昨年8月に新たに大統領に就任したミシェル・テメル新大統領が打ち出した経済成長政策に対する期待感から、レアル相場、ブラジル株相場は回復基調にはあったが、テメル大統領にまつわる汚職問題を受けて相場は一時急落し、また、それまでの不況による爪痕は深く、取引先のブラジル企業による倒産手続申立てを経験したり、あるいは、ブラジル事業からの撤退にあたり現地法人の倒産手続申立てを検討する日本企業も少なくないと思われる。
特許・商標・意匠・著作権

SH1157 ブラジル商標制度の概要(2) 谷口登(2017/05/15)

商標登録により発生する商標権は、ブラジル国内における排他的権利である。商標権者は、商標権の譲渡、使用許諾、並びに登録商標の信頼性及び名声を維持するために侵害訴訟の提起等の権利行使をすることができる。
特許・商標・意匠・著作権

SH1133 ブラジル商標制度の概要(1) 谷口登(2017/04/26)

ブラジルGDP成長率は、2015年は、-3.8%、2016年は、-3.6%と2年連続でマイナス成長を記録しているとはいえ、依然として中南米の経済規模の国であり、市場的に魅力のある国であることには変わりはない。
競争法(独禁法)・下請法

SH1000 ブラジルの企業結合規制 根立隆史(2017/02/06)

ブラジル企業結合規制の根拠法は、2011年法律第12,529号(競争保護法)及び後述するCADEの一連の決議(Resolution)である。
競争法(独禁法)・下請法

SH0945 メキシコの企業結合規制 根立隆史(2016/12/26)

メキシコの企業結合の執行機関としては、連邦競争委員会(The Federal Economic Competition Commission)と連邦電気通信機関(The Federal Institute of Telecommunications)の2つが存在する。
不動産法

SH0935 メキシコの不動産制度とエネルギー事業のための活用手法(2) 松平定之/フェリックス・ポンセ・ナバ・コルテス(2016/12/19)

2013年の憲法改正は、石油ガスの生産及び電力サービスの提供が国家の優先課題であり、土地・土壌を利用するその他の事業(鉱業を含む)よりも基本的に優先することを明らかにした。そして、炭化水素法(LH)及び電力事業法(LIE)は、石油ガスの探査・採掘又は発電・送電・配電に関する許認可等を有する事業者が、事業活動を行う予定の土地(私有地、エヒード及び共同体不動産の3つの類型のいずれか)の所有者と協議し、利用するための法的な手続きを定めている。以下、当該手続きの内容について説明する。
不動産法

SH0922 メキシコの不動産制度とエネルギー事業のための活用手法(1) 松平定之/フェリックス・ポンセ・ナバ・コルテス(2016/12/12)

この憲法改正以前は、石油ガス事業について、国有の石油公社であるPEMEX(Petróleos Mexicanos)が独占し、民間事業者は、PEMEXから業務の委託を受けることは可能であったが、石油ガスの生産活動から得られる生産物や利益の共有を受けることは認められていなかった。また、電力事業についても、国営のCFE(Comision Federal de Electricidad)が独占し、民間事業者は、CFEの入札への参加を通じて発電事業への参入が限定的に認められるのみで、送配電・小売への参加は認められていなかった。
特許・商標・意匠・著作権

SH0909 ブラジルの知的財産権制度の基礎 大向尚子(2016/12/05)

 ブラジルは、中南米最大の経済規模を誇る。知的財産に関する様々な条約・協定に加盟しており、国内法もそれらを反映して様々な知的財産の保護を規定している。特許(発明特許・実用新案特許)、意匠、商標、集積回路配置、営業秘密、著作物等の我が国で保護される知的財産については、ブラジルでも概ね保護を規定する法律が存在する。
特許・商標・意匠・著作権

SH0898 アルゼンチンの知的財産権制度の基礎 上田有美(2016/11/28)

アルゼンチンは、15年間にわたる対外債務不履行、8年間にわたる輸入制限等により、国際的な市場から孤立した状態にあった。しかしながら、昨年12月に約12年にも及んだ旧政権からの政権交代があり、現在、市場機能重視の政策へと大転換の真っ最中である。また、アルゼンチンは、ブラジル、メキシコに次いで南米で第三番目に大きな経済圏であり、この政権交代に伴い、日本企業のアルゼンチンへの進出への期待がますます高まっている。新政権の下で今後変更される可能性が大いにあるものの、現時点におけるアルゼンチンの知的財産権制度について俯瞰する。
特許・商標・意匠・著作権

SH0888 メキシコの知的財産権制度の基礎 村田知信(2016/11/21)

メキシコは、知的財産に関する様々な条約・協定に積極的に加盟しており、国内法もそれらを反映して様々な知的財産の保護を規定している。  具体的には、特許・実用新案、意匠、商標、集積回路配置、営業秘密、著作物等の我が国で保護される知的財産については、メキシコでも概ね保護を規定する法律が存在する。また、その内容についても、我が国の知財実務担当者の目から見て比較的理解し易いものである。