競争法(独禁法)・下請法

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SH5151 欧州委員会が外国補助金規則に基づきUAE企業による買収を条件付きで承認 臼杵善治/髙嵜直子/松本千佳(2024/10/21)

本事案は、初めてFSRに基づく詳細審査(in-depth investigation)が行われた企業結合案件である。また、法定の審査期限(2024年12月4日)よりも早く取引が(条件付きではあるが)承認された点にも特徴がある。ただし、他の詳細調査でも同様の対応が期待できるとまではいえず、引き続き余裕を持った取引のスケジューリングが必要であろう。
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SH5136 公取委・中企庁、下請代金に長期手形交付などの親事業者に対して支払いサイト短縮の注意喚起 ――約600事業者宛、11月1日以降「60日超」は下請法の指導対象に(2024/10/09)

 公正取引委員会と中小企業庁は10月1日、下請代金の支払手段として支払いサイトが60日を超える長期の手形を交付しているなどの約600の親事業者に対し、11月1日以降は下請代金支払遅延等防止法(昭和31年法律第120号)に基づき指導する方針をすでに公表していることを周知するとともに、11月1日以降の支払いサイトを必ず60日以内とすることを要請する注意喚起を行ったと発表した。
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SH5123 公取委、SANEIの「仕入割引」「金型無償保管等」を巡り下請法違反で勧告 ――「型」無償保管では6件目、下請代金減額行為と合わせた対象事業者は延べ60名に(2024/10/02)

公正取引委員会は9月26日、給排水器具等製造販売のSANEI株式会社(本店・大阪府大阪市。東証スタンダード市場上場)において、自社が販売する、または製造を請け負う水栓金具などの製造を委託している下請事業者延べ60名に対し(ア)事業者の責めに帰すべき理由がないのに下請代金から総額470万9,138円を減額する下請代金支払遅延等防止法4条1項3号(下請代金の減額の禁止)違反の行為、(イ)事業者に自社所有の金型を貸与していたところ当該金型を用いる製品の発注を長期間行わないのに無償保管・棚卸作業を行わせる同条2項3号(不当な経済上の利益の提供要請の禁止)違反の行為がそれぞれ認められたとし、同法7条2項・3項に基づいて同日、同社に勧告を行ったと発表した。
取引法務

SH5112 公取委、「構成事業者の機能・活動の不当な制限の禁止」違反のおそれで日本プロフェッショナル野球組織に警告――「事業者団体」として独禁法8条4号に該当、選手契約交渉の代理人弁護士選任を巡る事案 (2024/09/26)

公取委、「構成事業者の機能・活動の不当な制限の禁止」 違反のおそれで日本プロフェッショナル野球組織に警告 ――「事業者団体」として独禁法8条4号に該当、選手契約交渉の 代理人弁護士選任を巡る事案――  公正取引委員会は9月19日、日本プロフ...
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SH5093 中国:EUの外国補助金調査の近況と中国の関税法改正(下) 鹿はせる(2024/09/13)

本稿では2024年以降に公表された全4件(計5社)に対するFSR調査、及び昨年の中国EVメーカーに対して行われた他の補助金規則に基づく調査の概要と、直近中国で成立した関税法のうち、対抗措置の一環とみられる規定について解説する。
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SH5091 中国:EUの外国補助金調査の近況と中国の関税法改正(上) 鹿はせる(2024/09/12)

本稿では2024年以降に公表された全4件(計5社)に対するFSR調査、および昨年の中国EVメーカーに対して行われた他の補助金規則に基づく調査の概要と、直近中国で成立した関税法のうち、対抗措置の一環とみられる規定について解説する。
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SH5090 公取委、パルシステムの「特売条件」など差引きを巡り下請代金減額禁止違反で勧告 ――消費生活協同組合関係事案として2024年度2件目、本件では6月までの1年余で総額約2,771万円が認定(2024/09/11)

公正取引委員会は9月4日、パルシステム生活協同組合連合会(本部・東京都新宿区。2024年3月31日時点の会員生協数13会員、会員組合員数173.5万人、出資金総額158.7億円)において、会員である生活協同組合に販売する食料品などのプライベート・ブランド商品の製造を委託している下請事業者5名に対し、事業者の責めに帰すべき理由がないのに下請代金から総額2,770万9,078円を減額する下請代金支払遅延等防止法4条1項3号(下請代金の減額の禁止)違反の行為が認められたとして同法(以下「下請法」という)7条2項に基づき同日、同連合会に勧告を行ったと発表した。
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SH5087 下請事業者に知的財産権上の責任を転嫁する行為等に関するガイドライン等改訂の最新動向 後藤未来/金井友樹(2024/09/10)

近年、知財Gメンによる調査の中で、発注者への納品物について、第三者との間に知財権上の紛争が発生した場合に、発注者が例外なく受注側中小企業にその責任を転嫁できる可能性のある契約が締結されている事案が確認されたことを受け、中小企業庁は、改善要請を行うほか、現行のガイドラインおよび契約書ひな形を改正することとし、意見公募を開始した[2][3](意見公募期間は令和6年9月4日まで)。  本稿では、これらの動向について、その概要を紹介する。
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SH5073 「生成AI基盤モデルとAI製品における競争に関する共同声明」の公表 (欧州委員会競争総局、米国司法省反トラスト局等) 後藤未来/新藤友理(2024/08/29)

本共同声明は、AI関連技術の市場における競争環境を確保し、公正で開かれた市場とすることがイノベーション促進等の一助になるとの認識の下、AIをめぐる問題についての理解を欧英米競争当局間で共有し、必要に応じてその権限を行使すること等を確認している。本稿では、本共同声明の概要を紹介する。
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SH5068 公取委、日清食品の即席麺販売を巡り「再販売価格の拘束」疑いで警告 ――独禁法19条違反のおそれ、設定した基準価格に基づく提示価格による販売を要請(2024/08/28)

公正取引委員会は8月22日、日清食品(本店・大阪府大阪市。日清食品ホールディングス〔東証プライム市場上場〕の100%子会社)が自ら製造販売する即席麺に関し小売業者に対して、および取引先卸売業者を介して、一定の価格で販売するようにさせていた行為が独占禁止法2条9号4号(再販売価格の拘束)イ・ロに該当し、同法19条(不公正な取引方法の禁止)に違反するおそれがあるとして日清食品に同日、警告を行ったと発表した。