SH4749 中国北京インターネット法院、AI生成物の著作権を認める 中崎尚/石瀛(2023/12/22)
文章、画像や映像など、著作権による保護の対象になる作品に関して、ChatGPTなどのAIにより生成されるものが人類の創作物と同等のレベルで保護を受けることを是とするかにつき、世界各国で議論が巻き起こっている。AI生成物の著作権による保護への反対理由としては、①AI自体は美に共感する感受性も創作の意思もなく、著作物として保護されるための要件を充足しないこと、②人間による知的労働および身体労働が大幅に省略され、生成の過程で人間の主導性あるいは創作的寄与が少ないにもかかわらず、著作物として保護すれば、人間の能力を超えた膨大な数のAI作品によって淘汰されかねないこと、③自ら筆を執るクリエイターの「画風」「作風」などを学習したAIによって、当該クリエイター風のAI作品が氾濫し、クリエイター本人が損失を被っていることなどが挙げられる。
2023.12.22
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