SH4135 Legal Operationsの実践(4)――Financial Management 今井裕貴(2022/09/15)

法務組織運営、法務業界

Legal Operationsの実践(4)
――Financial Management――

三菱商事株式会社

今 井 裕 貴

 

  • Legal Operationsの実践(23)――最終回――連載の終わりにあたって(座談会)(上)
  • Legal Operationsの実践(24)――最終回――連載の終わりにあたって(座談会)(下)

 

1 はじめに

 筆者は、三菱商事株式会社(以下「三菱商事」という。)法務部から出向する形で、カナダ・カルガリー市にあるDiamond Gas Management Canada社(以下「DGMC社」という。)にて、2019年3月から法務責任者(Chief Legal Officer兼Chief Compliance Officer)として勤務を開始し、現在3年半程となる。DGMC社は、LNG Canadaプロジェクトを中心とした三菱商事の西カナダにおける天然ガスバリューチェーン[1]構築を担う三菱商事の100%子会社である。LNG Canadaプロジェクトは、カナダ初の大型液化天然ガス(以下「LNG」という。)事業であり、三菱商事は他事業パートナー(英国のShell社、マレーシアのPetronas社、中国のPetroChina社、韓国のKogas社)と共に2018年10月に最終投資決定を実施、2020年代中頃の立ち上げに向けてLNGプラントの建設を進めている[2]。筆者は現地側の法務責任者として、プロジェクトに関連する契約交渉や潜在的紛争対応から、ガバナンス対応、現地法令に準拠した社内体制の整備まで、様々な法務的課題について、現地法律事務所のサポートを得ながら日々対応している。

 本稿では、Legal Operationsの文脈におけるFinancial Managementについて整理した上で、DGMC社における取組みを可能な範囲で紹介し、最後に日本企業の法務部門におけるFinancial Managementの方向性について検討したい。

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(いまい・ゆうき)

弁護士(第二東京弁護士会)、ニューヨーク州弁護士。2004年東京大学法学部、2006年東京大学法科大学院卒。アンダーソン・毛利・友常法律事務所に入所後、ニューヨークのHughes Hubbard & Reed LLPにて客員弁護士を務め、米国UC Berkeley School of Lawに留学。その後ミャンマーのKelvin Chia Partnershipでの勤務を経て、2016年より三菱商事法務部に転職。2019年より在カナダのDiamond Gas Management Canada社に出向し、Chief Legal Officer、Chief Compliance OfficerおよびExternal Relations Managerとして法務・コンプライアンス・渉外・サステナビリティ等を所管している。日本組織内弁護士協会(JILA)リーガルオペレーションズ研究会メンバー。

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