Legal Operationsの実践(12)
――Strategic Planning――
株式会社セールスフォース・ジャパン
野 村 佳 男
1 はじめに
筆者は、前職および現職の会社がCLOCの会員であるというご縁から、CLOC Japanのコミュニティに参加させていただいている。本業は自社SaaS製品の販売および顧客対応をサポートするリーガルカウンセルであり、日常的にLegal Operations業務に携わっているわけではないが、これまで海外法務の立ち上げや個人情報保護体制の構築、CLMシステム[1]の導入など、いくつかの組織横断業務プロジェクトに関わる機会を経験している。また、一昨年に現職に転職をしたのも、コロナ禍が長期化する中でITを活用した新しい働き方や業務のあり方に強い関心を抱くようになったことがきっかけであり、幸運なことに業務の自動化や職場のデジタル化に資するサービスを提供するビジネスの最前席に座らせていただいている。
本稿では、Legal OperationsのCore 12の1つであるStrategic Planning(以下「SP」という。)について、CLOCが設定する問題提起や調査結果を中心に、筆者のこれまでの経験も交えてご紹介する。なお、本稿の内容は筆者の所属組織を代表するものではなく、筆者個人の意見や解釈に基づくものである。
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(のむら・よしお)
複数の外資系金融機関にてリスク管理責任者を務めたのち、IT法務・コンプライアンスの領域に転身。日系大手ERP企業でグローバル法務およびデータプライバシー業務を担当。その後外資系大手半導体IP会社を経て、現在は株式会社セールスフォース・ジャパンのSlack事業統括法務部シニアマネージャー・コーポレートカウンセル。米国Temple University Beasley Law SchoolでLL.M.を修了。CIPP/E、CIPM資格保有者。https://www.linkedin.com/in/yoshionomura/